無機系塗料スーパームキコートの耐久性は20年??


無機系塗料がふっ素塗料より高耐候であることはご理解いただけたと思いますが、ここでよく聞く無機系塗料への不安についてお答えしたいと思います。
みなさん一様に同じことを言われるので、これまでのページを読まれた、お客様もきっと同じ不安を現在抱えて見えると思います。
目次
無機系塗料は本当に20年もつの?

販売され始めてからまだ20年経っていないんだし、無機系塗料が20年もつかどうかなんてわからないんでは?
そうですよね、分かります。
信じたいけれど……。
本当に、ふっ素以上の耐久性があるなら選びたいけれど……。
高額な外壁塗装を行うにあたって、不安になるのは当然のことです。
無機系塗料が商品化され塗り始めて10年、スパームキコートという商品名で販売されて5年。
「無機系塗料は本当に20年もつのか」と疑問に思うのは当たり前です。
そんなお客様に、順を追ってお話ししたいと思います。
発売前に行う試験の一つ、促進耐候性試験
まずは促進耐候性試験結果からご覧いただきましょう。
新しい塗料は世の中にたくさんありますし、普及している通称シリコン塗料と呼ばれているものや、ふっ素塗料と呼ばれているものも発売前にこの試験を行っています。
塗料メーカーは各社この「促進耐候試験」をする機械を持っていて、自社で試験を行います。
さて「促進耐候試験」とはいったいどんな試験なんでしょうか。
塗料を発売する前には、どの塗料も「耐久年数」をうたわないといけません。
しかし、まだどこにも使っていない塗料なので、耐久年数の想定ができません。
「促進耐候試験」はその想定耐久年数を出すための試験といえます。
方法としては、まず試験板に塗料を塗り、太陽の紫外線と似た光源を出す促進耐候試験機に入れます。
この試験機の光源は、機械によって強さはさまざまですが、通常時間の1年分に相当する紫外線を数百時間で浴びせられる強力なものが付いています。
「促進」とは、つまり年数を早送りできる状態になるわけです。
漫画ドラゴンボールを読んでいる方ならば「精神と時の部屋に入った悟空と同じ状態」といえばわかりやすいですかね!?
試験機の光源に何時間分耐えたかで、実際の耐久年数に換算し直して「耐久年数」を出すのです。
ちなみにスーパームキコートの促進耐候試験の結果は以下の通りです。

グラフの光沢保持率は「塗料の艶」が紫外線を浴びてどれくらい残っているかを表しています。
もともと艶のある塗料は、劣化し出すと艶がなくなります。
光沢保持率が30%を切ると劣化のスタート時期のチョーキング現象が起こると考えられています。
試験の結果上は問題なく20年後まで光沢率が30%以上保持され、チョーキング現象が起こらないと考えられます。
ただし、残念なことにあくまでこれは試験です。
最近では、この試験機に強い成分を配合できる時代になってきました。
そのため、試験機では耐久性が長く出るのに、実際の紫外線にあたると試験ほどの耐久性が出ないようなことも起こるようになっています。
(最新の研究では促進耐候性試験機の評価は○○時間=○年相当とは一概に言えないという議論があります)
そのため、試験機による結果で耐久性を説明するのでは不十分と考えられるようになりました。
あくまで試験での耐久性は目安ととらえていただきたいと思います。
促進耐候性試験以外の実験
無機系塗料の耐久性は試験機以外に何を行っているのでしょうか?
まず1つ目が「暴露実験」と呼ばれる実際の太陽光の紫外線にあてる実験があります。
「促進耐候性試験機での試験」が塗料メーカーによる試験機による自社試験に対して、暴露試験自体は各メーカーの工場・研究所の屋外(屋上)などでも行っていますが、主に第三者機関「(財)日本ウェザリングテストセンター」にて実施しています。
その第三者機関は全国に試験場を持っているのですが、その中でも国内で一番日射量が高い沖縄県宮古島で暴露実験を行っています。
宮古島は、本州に比べ得て2倍の紫外線が降り注ぎます。
同じ年数外に置いていても、自動的に「促進」実験になるというメリットが生まれるのです。
それだけではやはり時間としてかかりすぎるため、サンプル板の設置角度を工夫して、「促進」スピードを本州の3倍にまで早めています。
角度をつけて紫外線をたっぷり浴びさせる
この方法は、身近で実践しているものがあるのをご存知でしょうか?
それは「太陽光発電」です。
太陽光発電でも最高の発電を出すための屋根の角度というものがあります。
これは年間を通して、一番太陽光を受けやすい角度だと言われています。
地上面に対して30度の勾配をつけると太陽の光、つまり紫外線をもっともたくさん浴びせることが可能です。
宮古島の実験場ではサンプル板をこの30度に設置して、ただでさえ多い紫外線量を余すことなく受け止めるように工夫されているのです。
実際の外壁材は、地面に対して90度で建てられています。
実際の塗装面はこんなにたくさんの紫外線を受けることはありません。
そのため、地面に30度の角度を付けることで「促進」の効果を出すことが可能となるのです。
無機系塗料の屋外暴露実験結果
さて、無機系塗料のサンプル板が宮古島での屋外暴露実験においてどのような光沢保持率を示したかは下のグラフをご覧ください。
そして、その試験に使用した実物サンプル板のチョーキング状況が分かる写真がこちらです。

暴露実験の結果においてスーパームキコートの外壁用塗料において、チョーキング現象が起きるとされる光沢保持率30%を切るのは、宮古島時間において7年となります。
3倍の促進ですので、実際タイムにおける劣化スタート時期は21年というデータが出ています。
また、屋根用のスーパームキコートルーフに関しては宮古島時間において7年以上となり、屋根は勾配での促進は当てはまらないため2倍の促進となるので、実際タイムにおける劣化スタート時期は14年以上先であるというデータが出ています。
野ざらしで遮るものが何もない状態での実験結果ですので、メーカーが「耐久年数20年」と言っている根拠がおわかりいただけるものと思います。
実爆実験のデータを持つ塗料が少ない理由
無機系塗料の耐久性を示す試験機以外に行っている実験のその2は、実際に施工した現場での実際の劣化状況を見る実験(実爆実験)です。
試験機は仮想太陽光における実験でした。
宮古島では本土の太陽光の2倍想定の紫外線量の太陽光における実験でした。
「実爆実験」は実際に、私たちの家で無機系塗料を塗装してみての結果をみる実験です。
もちろん場所は、私たちの身の回りの地域。
時間が早く流れることはないので「促進」は行われません。
実はこの「実爆実験」のデータを持ち合わせている塗料は多くないのです。
それはなぜか?
塗料の新しい商品は次から次へと出ています。
発売から10年以上同じ商品を売り続けるには、後発商品に追随を許さない圧倒的な商品価値がないと生き残ることが難しいためです。
正直、発売から10年経てば「実爆実験10年」取ることは簡単にできます。
しかし、実際には10年後も生き残っている塗料は稀。
スーパームキコートはその実験10年のデータを持つ、稀な長寿命人気塗料なのです。
改良型のスーパームキコートの前身が塗装後10年を経過しました。
塗って10年経ったお宅がどうなったかは目で見ることが可能です。
誰が見ても塗ったときの艶が残っている状態です。
お見せすることは個人情報上難しいですが、近く写真にてその結果をご報告することができると思います。

ナチュラルステージでの実爆実験は、現在5年目となりました。
そちらは実際に見ていただくことができるようにお客様にお願いしたいと思っています。
まとめ
これで「無機・有機ハイブリット塗料 スーパームキコートの商品のお話は最後となります。
いかがだったでしょうか?
ムキコートの良さは、高耐候の秘密はご理解いただけましたか?
高耐候の実績もご納得いただけたでしょうか?
私たちは、外壁塗装だけではなくリフォーム全般を工事できるリフォーム工事店です。
何度も塗装していただくより一度の塗装で長く家を守ることができれば、それが一番だと考えています。
そして何より、ふっ素塗料とは違い、20年後の塗装時期にはスーパームキコートを上回る次世代の塗料を上から塗れることが一番の魅力ではないかと思っています。

この考えにご賛同いただけるお客様にお声をかけていただけることを心からお待ちしております。




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